起業初期のスタートアップにとってのTIPSを紹介する本シリーズ、今回で最終回です。前編に続き、起業家のメンタルヘルスについてお届けします。
運動は大事
多くの経営者や忙しい人ほどやっている、筋トレやジムでの運動。なぜ経営者はSNSで筋肉アピールや走った自慢をするのでしょうか(笑)。冗談はさておき、これもメンタルを良い状態に保つ上で理にかなっていると思います。
適度な運動は、逆に疲労回復を早める効果が明らかになっています。運動をして少し時間が経つと、運動前の疲れた状態よりも肉体疲労が回復しているのです。また筋肉の緊張が緩和し、血流量も増加することで脳が活性化し、リフレッシュします。さらに有酸素運動によって創造性が増し、アイデア(ひらめき)が生まれることが実証されたという文献が多くあります。
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著名人も数え切れないほど、このことについては言葉を残しています。「移動距離とクリエイティブは比例する」という言葉も、経営者の中では有名です。これらのことは、ある程度明らかになっていることだと思いますが、実際に体感する人が多いのでしょう。ですので、運動を周りにも進める経営者が多いのだと思います。
本稿で言いたいことは、自分が肉体的・精神的に疲労していることに「気づき」、その対処法として有効だといわれる運動の時間をとる。そして、この一連の行動がマインドフルネスの考え方であり、メンタルを良い状態に保つことを自分でコントロールする、ということです。
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客観的なメンターの存在
最もお勧めしたいことが、客観的な意見を言ってくれるメンターをつけるということです。投資家や専門家などもメンターの役割を果たしてくれるかもしれませんが、メンターは複数人いてもいいので、利害関係があまりない方からも意見をもらうといいように思います。
私が経営に関わったスタートアップには、創業者が個人的にメンターや顧問の方と契約をしていて、報酬をお支払いしていることがほとんどでした。メンターとなる人は、経営者としての先輩など、一家言もった人はもちろんですが、起業家の性格や思考をよく理解してくれる人であり、経営のアドバイスというよりは、起業家の心のケアをしてくれて、起業家が信じる道を歩む背中の後押しをしてくれる方々でした。そのような方が味方にいるだけで、パワーが湧いてくることもあるのではないでしょうか。
スタートアップにとっては、逆説的ではありますが、「業績が大幅に向上すれば、今抱えている課題は全て些細なものになる」ということが言われます。例えば、今感じている資金繰り、メンバーの人事課題など、うまくいって経営のステージが上がれば、問題としての重要性が下がることはよくあります。メンターはそういったことを経験してきている方も多いので、実はその悩みは本当に問題なのかということを教えてくれることもあります。
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メンタルの状態が良いと自信が生まれる
これら3点が、多くの経営者が自分を見つめ直した時に優先しているメンタルヘルス向上に向けての考え方です。最も重要なのは、マインドフルネスとして、自分がどのような状態にあるかを知ること、つまり自分との対話です。悪い状態があったとして、それをどのように改善するかは人それぞれであり、決まったやり方はないように思います。
メンタルの状態を高く保つと、自分の行動・考え方に自信が持てます。自信が行動に及ぼす影響を調べた面白い実験があります。
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メンタルが良い状態で自信が生まれると、パフォーマンスは確実に向上します。“Confidence Makes Beautiful” 。kay meが掲げるスローガンです。自信は人を美しくします。美しさとは見た目の良さはもちろん、その人がどんどん輝いている状態。これはメンタルの良い状態から生まれるものです。未来を切り開いていくスタートアップにとって、メンタルは非常に重要な要素。ぜひ自分の状態と向き合って、さらに輝けるように自分自身を労ってください。
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以上8回に渡り、スタートアップにとってのTIPSをご紹介しました。これまでのお話は全て、実際のスタートアップの現場で起こったことで、必ずしも全ての企業に当てはまるとは限りません。しかしながら、どこにでも起こりうる問題をあらかじめ頭に入れていただくことで、車輪の再発明(誰かがした発明を再度時間とコストを使って発明すること)をしなくていいこともあります。スタートアップに挑戦するあなたの応援になれば幸いです。
これまでありがとうございました!
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