グローバル女性のTips!

Vol3.シンガポールFBマーケティング 細野文子さん (後編)

前編では、マーケティング視点に重きをおいた文子さんのTIPSをご紹介いただきました。

後編では、文子さんのリーダーシップの根底にある行動指針をご紹介いただきます。

ロイヤルブルー カシュクール

文子さんが前職のP&Gでリーダーシップを取ったチームは、営業・ファイナンス・生産・リーガル・R&D・グローバル等含めてシンガポールコアチームが約20名、日本側10名、アメリカのデザインチーム3名、ジュネーブのグローバルブランド戦略を考えるチームが約5名というもの。

巻き込むべき方が大勢いる難しいポジションでした。もちろん、全員非常に優秀な方ばかり。全員の意見が反映され、最大効果を出すためのリーダーシップが求められていました。」とのこと。

「特にP&Gは、入社初日から、『あなたがリーダーなんだから決めてください』と言われるようなところ(笑)。相当鍛えられました。」という文子さんが、日ごろ仕事をするにあたり、行動の指針にしていることがあるそう。

 

P&Gで叩き込まれた「リーダーシップの5E」とは?

1.Envision ビジョンを描く

「『〇〇を日本で一番愛されるブランドにする』などチーム全員で達成するべき理想の状態を目標に置きます。次に『どのようにブランドを育てていきたいのか』を念頭に、達成のために必要なことを逆算。アクションプランを立てる。これが将来を作るチカラになります」

2.Engagement チームとの関係構築・コラボレーションする

「社内外、または縦横の部署との関係を築き、周囲の人をうまく巻き込んでいくことで機動力が高まります。他の部署との関係性構築により、ビジネスに貢献できる協力体制を強化し可能になることを増やしていきます」

3.Energize 「何かをしたい(そしてそれは可能だ)」と感じてもらう。インスパイアする

「チーム全体に向かって「頑張れ!」というのではなく、メンバー1人1人に必要な活力となるものを与えます。メンバーの心に火をつけるともいいます(笑)。個人によって大変だと感じることも違うし、仕事上譲れないこともそれぞれ。喝を入れてもらいたい人、褒めてもらいたい人。その人にとって一番大事なことを盛り上げるようにしています」

メンバー1人1人の一番大事なことをどのように判断しているのでしょう?

「みんなの日々の仕事ぶりを観察するのは、もちろん、それまでのキャリアにも注目します。あるいはSNSの投稿を見れば、その人の興味範囲なども把握できますし、その人がよく使う言葉に注目したり。なるべく直接話すことで、その方の人となりを理解するようにしています」

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4.Enable:みんなが活躍しやすい状況を作る。ケーパビリティをつける

「メンバーがパフォーマンスを上げやすい条件を揃え結果を出しやすい状況を作ります。スキルが足りない人にはコーチングをしたり、トレーニングやスキルを持っている他のメンバーとコラボレーションさせケーパビリティをあげます」

5.Execute 成果を上げる

「仕事を認めてもらうには、周囲を納得させる成果を出すこと。成功するまでの過程は非常に辛く厳しいものですが、それを乗り越えて最後までやり通し、なおかつ結果を残すことがリーダーとして非常に重要なこと」

色とシルエットが美しいkay me

「青いワンピースは、実は日本の方からは、派手だと言われるのですが、この鮮やかさはシンガポールにぴったり。どこに行っても『素敵ですね』『Amazingと言われます。kay meのワンピースは、キレイな色が多いので、『肌がきれいに見える』と褒めてもらうこともしばしば。発色がいいし、Vネックだからフェイスラインや首元がシュッとして見えるのも嬉しいです」

ロイヤルブルー カシュクール

美しい色に加えてシルエットも最高です。全体的に細く見えるし、ドレープも美しい女性が一番美しく見える形ですよ。それに腕が細く見えるのは、どうしてなんでしょう?」

「告白すると実は、kay meは、たくさん買い集めるにはちょっとお値段的に勇気がいるなと思っていたのですが、30歳の時に初めて着てみたら、『これはいい!コスパもいい!』と。それから、日本に出張が入るとお店にうかがっています。」

瞬時にスタイルが決まるから判断回数を減らせる

脳科学によると、人間は1日に35,000回も判断をしているそうです。判断や意思決定を何度も繰り返すと判断の質が低下します。キャリアが進むとどんどん仕事上の責任が重くなりますが、仕事上で質の良い判断をするために、普段の生活では、なるべく判断する回数を減らすように心がけています。」

その判断の中には、当然、毎朝どの洋服を着ようということも含まれます。特に出張となるとさらに何を持参するのかなど判断が増えますが、その点についてもワンピース1枚でスタイルが決まるkay meは、とてもありがたいです。」とのこと。

洋服を纏う楽しみを与えてくれる

文子さんが、ラッフルズホテルのロングバーでお召しになっているのは、「エトワール」と名前のついたワンピース。

エトワール ギャザードレス

「落ち着いた柄でありながら華のあるデザインに惹かれました。でも、決め手は『何かに出会う引力を感じさせるアート』というキャッチコピー(笑)。マーケターとしては、いいものをさらに魅力的に見せるキャッチコピーは気になってしまいます。

さらに『何かが起きる静けさと、ざわめきを纏って』とあって、『それってどういうこと?』ってワクワクしました。この日、東南アジアのディレクターから、『どこで買えるの?リンク送っておいて!』と声かけられました。」

また、こちらはシンガポール人の友人の結婚式に着ていった一着。

「縁起の良い赤と、中華柄をモチーフにしているのでとても評判が良かったです。」

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女性に求められるのは、可愛さよりも凛とした「強さ」

最後にグローバルな環境における「女性らしさ」についてうかがいました。

日本における女性は、「可愛い」「守ってあげたくなる」タイプが支持されるのに対して、シンガポールでは、「女性は強くていい」。自分の意見をきちんと言えるなど、凛とした強さが美しさを評価されます。キャリアを築いている人が、魅力的だととらえられていますね。もちろん日本人として、礼儀と感謝、そしておもてなしの気持ちは大切にしています。」

シンガポールが大好きとおっしゃる文子さん。休日には、筋トレやゴルフ、友人たちとのパーティに加え、クラッシックのコンサートやバレエの舞台鑑賞に出かけたり、バイオリンを演奏したりと、心豊かに過ごす時間も大切にされています。

ブラックガーベラ マリリン

kay meの洋服一着一着が、ビジネスの場で文子さんのご活躍を後押しするものであり、プライベートを華やかに彩るものであることをとても嬉しく思います。

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