
これまで起業初期のスタートアップにとってのTIPSを紹介してきました。最後は起業家のメンタルヘルスについて、2回にわたりお届けします。
昨今、職場のメンタルヘルスケアの必要性が注目され、ストレスチェックの義務化など、企業には従業員に対して当然のように対策が求められるようになりました(メンタルヘルスへ理解が深まることはすごく大事なことであると思います)。
しかしながら、経営者や起業家については、どんなことも乗り越える前向きな性格を持ち、成し遂げたい世界を作るために、野心とエネルギーに満ち溢れて行動するイメージがあるのでしょうか。彼/彼女らのメンタルヘルスは軽視され、同時に、起業家自身もメンタルの状態については特段向き合っていない人が多いと思います。
スタートアップを行うということは、高い責任とプレッシャーでいわば極限状態の中、ストレスレベルが相当高いにも関わらずです。
今回はスピリチャル的なこと、また複数の説があることはなるべく排除し、私の経験上、多くの起業家がどのようにメンタルと向き合ってきたかということを中心に紹介したいと思います。

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メンタルヘルスの重要性に気づく――マインドフルネス
元来、経営者は孤独であり、そのエネルギッシュなイメージとは裏腹に相談相手がいないことや、起業家自身のプライベートについてはあまりスポットライトが当たりません。私も経営者同士で話しているときに、明らかにメンタルの状態が悪化しており、パフォーマンスにも影響しているだろうと感じる経営者とお話しすることが多々あります。
経営にはやはり波がありますから、さまざまなところに悩みがあるでしょう。最近、起業家のメンタルヘルスをケアすることが、結果として最高のパフォーマンスに帰結し、企業の成長につながると言われ始めており、特にメンタル面のケアを意識している投資家もいるほどです。
ここ数年で「マインドフルネス」というキーワードが、シリコンバレーのIT系企業で浸透してきました。スマートフォンのアプリなどにも、マインドフルネス関連のものがデフォルトで入っているくらい一般的な考え方になりつつあります。
マインドフルネスは宗教的な瞑想のことを指すと思われる方も多いかもしれません。確かに語源としてはその通りで、瞑想によって精神的に安定した状態に持っていくことを元々は意味していましたが、最近では医学的・心理学的にアメリカで研究が進み、「思考・感情・身体感覚を理解するために意識すること」と定義されており、本稿でもその定義に則ります。
マインドフルネスとはわかりやすく言うと、今自分が何を考えているか?どう感じているか?身体の調子は?ということに気づける状態にあることだと思います。私はこの気づきが起業家にとって非常に大事なことだと思いますし、人それぞれその気づきをどう活かしていくかは異なるとは思いますが、これまでこの気づきに向き合ってきた起業家の例を紹介したいと思います。

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睡眠について
睡眠とメンタルに密接な関係があることは、みなさん実体験からも納得いただけると思います。10年くらい前までは、起業したてのスタートアップは寝ないで働く(比喩ではなく本当に)イメージであったと思います。
今は東証1部に上場した会社の創業者が、起業したばかりのころにさぞ休みなく働いているのかと思って聞いたところ、「睡眠不足は飲酒時と同じくらいパフォーマンス低下することがわかっている。飲酒しながら意思決定して何かあったら、社員に顔向けができない。だからちゃんと寝ている」という返事で、 印象深かったことをよく覚えています。
マインドフルネスの観点で言うと、自分が睡眠不足の状態でパフォーマンスが下がっていることに気づけているかどうか?これが起業家にとっては大事だと思います。
睡眠不足を解消するには○時間寝ればよいというのは、答えが出ていないと思いますし、人それぞれ体質や環境によって異なると思います。ただ睡眠不足を感じた時にできるアクションは明確だと思っていて、短時間の昼寝やカフェインの摂取が有効であることは定説になっていると思います。ご自身のベストな睡眠時間や眠くなる時間帯、頻度を把握し、解消方法を知ることで、メンタルを良い状態に持っていくことにつながります。

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