kay me 代表の毛見がいつも…国内外のビジネス出張で、日ごろのレセプションで、お招きいただいたホームパーティで、スマートに必要アイテムを収納できるバッグがあったらいいのに!と思っていたニーズから生まれた「29ポケットウォレットバッグ」
今回は、29ポケットウォレットバッグの制作工場を訪れました。またこの『理想のバッグ』が誕生するまでのストーリーをお届けします
29ポケットウォレットバッグは、海外出張も多く、またビジネスイベントやディナーの機会も多いkay me ファウンダーの毛見が常々感じていた「理想形」に端を発しました
例えば、海外出張でのフライトの際は…
1)パスポートとペンとスマホを一緒に入れておきたい
2)フライトの間、簡単な化粧ポーチ替わりにもなるから目薬やリップも入れておきたい
3)出国や入国の際、空港では2か国の通貨を分けていれておきたい
4)もちろん空港では斜め掛けできて、両手が空いてるように
5)しかしコンパクトで!
そしてビジネスパーティでは…
6)自分用に3種類の名刺とお相手の名刺を入れるため計4種類の名刺スペースが必要
7)大事なクレジットカードなどはクロークにあずけずこちらに移しておきたい
8)化粧コンパクトと眉墨くらいは入れておきたい
9)グラスをもって名刺交換するからななめがけできるといい
10)でも、頻繁に人前で開けるから
中身が相手から見えすぎないように…
ディナーの場面では、
11)テーブルの上にポン、とおいてサマになるクラッチとしてのミニマルさがほしい
12)色はやはりシャンパンゴールド、シルバーは必須でしょ…
などなど、とにかく、数多くのポイントが…笑
しかしこれらの条件を満たす理想の欲張りバッグはどこを探してもありませんでした。
それならば「創ろう!」と、さっそくリサーチを開始
「パスポートを入れるなら?」「コンパクトとスマホを一緒に入れるには、どれくらいの厚みが必要?」など計っては実際のサイズをメモすることから、このバッグづくりの思いが具現化に向けて動き出したのでした
もちろん選んだ素材は、「ファッションのために動物を犠牲にしない」というサステナビリティポリシーのもと、上質で高度な技術によって作られたノンアニマル素材
ついに始動!理想のバッグができるまで
コンセプトを形にする
まず、何が必要で、どう配置するのが機能的でスマートか
1つ1つのポケットの大きさ、完成形の幅や長さなどを仮計測し、デザインに落とし込んでいきました
最終的にはコンパクトなのにポケットが29個もあるバッグとなり、パーツの多さにびっくり
工場さん探しの旅に
コンセプトを固め、デザイン画を描いた後、国内の鞄工場さん探し。あらゆる知人に訊ね、またグーグルで検索を重ね、数々の工場さんを訪ねました。描いていた「29ポケットウォレットバッグ」は構造的にも難しくまたノンアニマル素材を使うことでさらに工程が複雑になるためほとんどの工場さんに難色を示されました
ニーズを満たせるのか、そして美しいかを確認
ようやく見つかった山形に工場を置く鞄工場さん。入念なイメージシェアを行い設計図を作りプロトタイプを作っていただきました
そして完成品と全く同じ、形、サイズ、そして間仕切りやポケット数も含め曲線の在り方も含めフォルムを忠実に
プロトタイプとはいえ、頭の中で描いていたものが立体的な形になった瞬間は、感動でした
1つ1つ作る金型は43種類!
プロトタイプを確認してOK!となったら、具体的な制作作業に入ります。まず、素材を裁断するための金型作りです。金型といっても、素材を1つ1つのピースに裁断するカッターのようなもの。底に鋭い刃先がついています
金型は、長細いリボン状のメタルを折り曲げ、各型紙の形やサイズに従って作ります。金型は、そのバッグだけのために作られるカスタムメイド
しかも、鞄の①表地、②芯地、③裏地でそれぞれ素材の厚さや裁断のしやすさやクセが異なるので、同じ刃では裁断できず、「1つのピース」を作るにも①~③それぞれに対応する3種類の刃(金型)が必要とのこと!
そうして数えると、なんとこのウォレットバッグに必要な専用金型は「43種類」作成しなければならないことがわかりました
1バッグのピースはなんと90個!
金型を使って職人さんが1ピースずつ丁寧に裁断していきます。なんと、1つのバッグを作るために90個のピースが必要に。つまり43種類の金型を用い、裁断を90回行うということになります
「布地を重ねて何枚か一緒に裁断できないのでしょうか?」との質問に職人さんは、「この金型は少しだけ傾斜がついているんです。だから素材を何枚か重ねて裁断すると歪んでしまう。歪んだまま切り取ると、ピースの大きさが仕様書通りにならないんです」とのこと
なんという…
ここに来て、「ああしたい」「こうしたい」という「理想形」の追求がとんでもないことになっていると気づくのでした
<第2話>を読む
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