今回は花札にインスパイアされた和テイストのプリント。
日本の伝統色を使い、筆で描いたようなべた塗りに仕上げました。
気軽に着用できる着物ワンピースがレッドとブルーの2色に決定するまで、さまざまなカラーを検討しました。


まずは初期図案のレッドからカラー検討していきます。

当初の図案はこのような配色。
完成したものと近いですが、全体的に彩度が低く優しい雰囲気でしたので、もう少し華やかでビビッドにしたいということになり、大胆にカラーチェンジをしました。
そこで、花をキュートなピンク色に。
葉もバランスを考えて青味をプラスしました。
人気のブラック×ピンクに近い配色ですが、和のテイストから脱線してしまうため、もう少し優しい色味も試してみます。

次は、花の部分を藤色に変更しました。
落ち着いた色合いの中にセクシーさを感じる、アンニュイな雰囲気に仕上がりました。

そして原画から明るさを上げ、葉をよりリアルな艶のあるつばきの葉に仕上げたのがこちら。
レッドには日本色の真紅を使用し、より和テイストに近づけます。花と葉が反対色なのを利用し、花が目立つよう葉の彩度は下げたまま完成です。

こちらは図案の配色レイアウトをがらりと変更 してみました。
まずはこちらも真紅をベースに作成。
背景色はグッと締まる色にしたいので、同じチャコールグレーに変更します。

そして次はこちら。同じ赤系なのに 、だいぶ印象が違いますよね!
レッドはすでに候補が出ているので、違う色にカラーシミュレーションしていきます。

次は、濃色×ピンクを試してみました。
ボルドーの配色もかわいかったのですが、葉にするとどうしても枯れている印象になってしまうので不採用に。

そして 第一図案の候補色は、こちらの2色に。


優しく艶やかな藤色と、本物のつばきのような真紅色。カラーを少し変えるだけでもかなり違った印象になります。
次は、ブルー系統のカラーバリエーションの開発です。 まずは、 葉のほうに色味を近づけ、孔雀緑という、まるで孔雀の羽のような色の花に。
全体的に色合いや彩度もまとまっているので候補色に決定。

続いて、kay meのカラージャケットとも合わせやすいロイヤルブルー。
濃色部分の彩度が高すぎて少し色味がちぐはぐに見えてしまうこと、和テイストというより洋に近づいてしまったことから、こちらは候補から外しました。

最後に、メインの色を紺青色に変更しました。
同時に葉の色合いも合わせたので、ブルーを引き立ててくれています。もう1色の候補はこちらに決定。

いよいよ最終段階です。候補4色から2色に絞ります。




藤色は寒色の候補と雰囲気が近づいてしまうため、真紅色のつばきを採用。

ホワイトカーディガンやジャケットと合わせたオフィスコーディネートがおすすめです。
もう1図案は紺青色のつばきに決定。 孔雀緑も捨て難かったのですが、真紅色にも緑を使用しているので、より印象の異なる紺青色を選びました!

いかがでしたでしょうか? こちらの図案は、なんと裏起毛ジャージー素材にのせてあります。そのため、表面はつややかで、身体を保温してくれて秋冬にぴったりなのです。

kay meが得意とする和テイストのプリントジャーニーでした!
モチーフだけでなく、色も伝統色を使用することでワンピースながら着物のように着ていただけます。
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